演劇部あるあるというものがありまして、演劇部に所属していた人が演劇部でこういったことがあった。ということをネタにしたものなのですが・・・
今回はその演劇部あるあるに対しての詳細を少しつっこんで解説していきたいと思います。
あくまで私個人が思っていることなので、他にも様々な意見があると思われます。
「フーン、こんな考え方があるのかあ。」ぐらいの気持ちで読んでくれればと思います。
それでは行ってみましょう!
演劇部あるある紹介!
こちらは演劇部あるあるネタが紹介されている動画です。
全体的にとてもわかりやすい動画です。
結構あるあるなのです(笑)
朝、昼、夜も演劇部員(先輩、後輩含めて)に会ったら「おはようございます」とあいさつしなければいけません。
これは芸能業界では結構当たり前なのでその影響だとは思うのです。
しかし、演劇部以外の生徒は知らないので挨拶している現場をみられると軽くギョッとされます。
「え?今昼なのになんで『おはようございます。』って言ったの?」と言われます。
「うるせえ!部の決まりなんだよ」と心の中で言っておりました(人間関係は大事)
今回はこの中でのロミオとジュリエットをやらない理由を考察していきたいと思われます。
高校生がロミオとジュリエットをやらない理由
演劇部員がよく言われる「ロミジュリやるの?」に対してですが、基本的にはやりません。
練習とか稽古ならばやらないこともないかもしれませんが、やらないです。
どうでもいいことですが、だいたいなんでロミジュリなんでしょうか?
「夏夢やんの?」とか「ハムレットやんの?」とか「マクベスやるの?」とかじゃないんでしょうかねえ?
一般的なシェイクスピアで知名度が高い作品はロミジュリだからというのがあるのでしょうが・・・
そもそも「ロミジュリやるの?」って聞いてくる人の大半がロミオとジュリエットがどんな話かわかってない人が多い(過度な思いこみ)のが個人的にはすごく解せない点なのです。
せいぜい有名なところのバルコニーのシーンぐらいでしょう(クソ失礼)
「マキューシオ?何それおいしいの?」ぐらいにしか思わないでしょう。(翻訳者によって違いますが、「両家ともくだばっちまえ」という台詞はめちゃくちゃ言いたい)
シェイクスピア4大悲劇から読みこんで言えやあああ!(情緒不安定)と思っております。


話がそれてしまいましたが、高校生の演劇部がロミオとジュリエットをやらない理由を考察していきましょう。
シェイクスピア作品に共通して言えるが必要感情量がやばい!
シェイクスピア作品を演じるうえで共通しておりますが(特に悲劇作品)、感情量がカンストしていないと言えない台詞が圧倒的に多いです。
簡単に言うと普通のテンションだったら「こんな恥ずかしい台詞言えねえ」状態です。
圧倒的な感情量が少ない状態だとシェイクスピアの壮大な言い回しは薄っぺらいものになってしまいます。
それゆえに台詞の取り扱いは成立させるのはとても難しいです。
そしてロミオ役とジュリエット役に求められることはというと恋するパワーです(他にも色々あります)
前提としてお互いのことが好きという圧倒的な気持ちがないと成立させるのがちょっと難しくなってしまいます。
モンタギュー家とキャピレット家のメンバーに関してはお互いどれだけ憎しみあうかにかかっているかと思われます。
構造的に両家が憎しみあってくれればくれるほどそれとは真逆の感情で突っ走っている主人公とヒロインが引き立つのです(こいつが思っているだけ)
というわけでシェイクスピア作品を上演するのは敬遠してしまうのではないかと思われます。
規定の脚本を使用するより創作したほうが自由度が高い
大会も含めてですが、高校演劇に関しては規定の脚本を使うよりも自分達で脚本を作成したほうが当たり前ですが自由度は高いのです。
アーティストの性質上、自分の表現したいものを自由に表現して伝えていきたいというのが根本にあります(個人差あり)
「せっかく自由にできるんだから規定の脚本使うより自分達で書いたものを上演したい」と思う人は多いのでは?(偏見)
規定の脚本を使うにしても、もっとわかりやすい作品を選ぶ
規定の脚本を使うにしてももっとわかりやすく、一般の人に共感をえられるような作品を選ぶと思われます。
「演劇集団キャラメルボックス」とか「劇団ショーマ」などのそういう作品を選ぶんじゃないかなあと思います。
いつの時代も王道でわかりやすいは正義なので(適当)
ロミジュリはストーリーがわかりやすいのですが・・・
しかし「あなたが好き」ということを伝えるのにありとあらゆる言葉を使い、6行ぐらい台詞を言ったり、当時の時代にしかわからないわりと遠まわしな比喩表現が多かったりします(シェイクスピアのいいところ)
なのでやばいぐらい冗長なんですよねえ(好きですけど)
「なぜこんな言葉をチョイスしたのだろう?」と考えたりするのは楽しいんですけどね。
夏の夜の夢のパックの台詞の「韃靼人(だったんじん)の矢よりも速く」とか好きなんですけどね。
中々上演しようとは思わないですよね。
高校演劇の大会には時間制限があるため向いてない
高校演劇にはもちろん大会はあります(あるったらあるんだよう!)
高校演劇の大会規定として上演時間は60分以内におさめなければいけないという規定があります。
60分越えてしまった場合はどんなに素晴らしいお芝居だったとしても評価対象外になるそうです。(高校の頃の先輩が言っていたので違う場合の文句はそっちに)
ちなみにロミジュリをまともに上演した場合2時間ぐらいになります。
下手をすると3時間いったりします。
台詞カットしまくる手段もあるのですが、1時間30分ならばともか60分以内におさめるのは厳しいのではないかと思われます。
ちなみにこれは一種の同町圧力みたいなものなのですが、高校演劇の大会は高校生らしい爽やかな作品が求められたりする傾向があります(自由にやっていいんですよ)
キスシーンとかありますからねえ。
まあカットすればいいだけなんですけど・・・カットしたらカットしたでロミオとジュリエットの相思相愛感が薄れてしまうんですね。
ビジネスとかならばともかく舞台の上でキスをするということに対してわりきれるのかどうかというのもありますからねえ(それ以外にも問題は多々あり)
そもそも高校演劇そのものにシェイクスピアのロミジュリは向いていないのかもしれないのです(爆)
まともにやった場合衣裳費やセットがすごいことなる
舞台を上演するのにあほみたいにお金がかかります。
高校演劇の場合は大会の開催の場所は県や市が運営するホールで上演したりするので劇場費はかからないのです。
ここでお金がかかるのは衣装やセットにかかるお金です(あくまでまともに作った場合です)
自分達でゼロから作るか外注するかで異なりますが、外注したらおそらく100万は越えてしまいます。
一介の演劇部に100万や200万の部費はおそらくおりないでしょう。
ゼロから作った場合は部員が何人いるかわかりませんが、かなりのマンパワーと時間を使わないとかなり厳しいと思われます。
はっきり言って外注しないとすんげー面倒くせえです。
衣装は自宅でできるとして、セットとか作る場所とかも限られますし演劇部が盛んな高校でない場合「マジでなにやってんだこいつら。」という目で見られてしまいます。
セットができたらできたで搬入や撤収作業もしんどいことになります。
時間もかなり使うので「セットは完成したけども稽古する時間がないどうしよう」みたいなことになりかねません。
ただでさえ忙しい高校生にそんなことをしている時間はないときっと思います。
ここまでまとめてきたけども上演してるところはあるかもしれない
ここまで高校生はロミジュリをやらないということを延々と書いてきましたが、上演しているところはやっている学校もあるかもしれないです。
ということは言っておきましょう。
高校生がロミオとジュリエットを上演する場合は?
可能性は限りなく少ないと思いますが、もしも高校演劇でロミオとジュリエットで大会に出場する場合を考えてみました。
あくまで大会に出場するためであって、稽古とかでは全く気にしなくていいと思われます。
・脚本の大幅カット
・舞台はほぼ素舞台
・衣装は私服
・キスシーンは抑える
・登場人物と部員数の調整
脚本は大幅カットは必須かと思われます。
そうしないと60分以内には絶対おさまらないです。
というわけでガンガンカットしましょう。
セットの建て込みはあまりしなくてもいいでしょう。
ほぼ素舞台でオッケーかと思われます。
素舞台というのはセットを立て込んでいない舞台、対象物が一切ない舞台ということです。
バルコニーのシーンで段差がほしいので段差とパネルは作成したほうがいいと思われます。
衣装は現代の私服でいいでしょう。
私服である理由づけは必須となってきたりしますが・・・
例えば何番煎じかわかりませんが、現代版ロミジュリとでも銘うてばいいかと思われます。
キスシーンは賛否両論別れるのでカットの方向で・・・
なんだったら最後のシーンも変えてもいいかもしれません(もはやそれはロミジュリなのだろうか?)
ロミジュリの登場人物は14人とされておりますので、ご自分の演劇部の人数と相談して役をカットしたり、私はあまり好きではないですが1人何役か演じたり工夫をしてください。
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は演劇部あるあるネタの演劇部はロミオとジュリエットをやらない理由に関して考察していきました。
ロミオとジュリエットに関わらずにシェイクスピアはとても面白いです。
ここまで書いておいてなんですが、せっかく自由にできる機会なので好きな作品上演すればいいんじゃないの?とは思っております(クズ)
読んでいただいてありがとうございました!